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2017.04.07
こんにちは、岡田です。
今日は長期優良住宅についてお話します。
築100年ほどの昔ながらの日本家屋の中には、今でも手を加えながら自宅やカフェなど
として使用されている建物があります。
ところが、戦後に建てられた家の多くは、古くなったら建替えるという考え方で建てら
れています。
戦後の日本の経済成長にとっては都合の良い考え方だったでしょう。
その後の高度成長期にも住宅やビルがどんどん建設され、壊しては建てるが繰り返され
てきました。
ところがバブルが弾け、20年以上も不景気が続き、建てられない時代が来てしまったの
です。
そこで、ようやく国が動き出します。
平成21年に『長期優良住宅の普及の促進に関する法律』を公布しました。
耐震性、耐久性能(劣化対策)、維持管理・更新の容易性、住戸面積、省エネルギー性、
住居環境、維持保全(維持保全管理、住宅履歴情報の整備)の定められた基準をクリア
した住宅に優遇措置が取られる法律です。
その基準とは
①所得税の住宅ローン控除
一般住宅の最大控除金額が10年で400万に対し、長期優良住宅は最大500万の控除が
受けられます。
②フラット35Sの金利優遇
当初金利が0.3%引き下げられるフラット35Sの引き下げ期間が10年間の金利Aプランを
利用できる。
③不動産取得税
一般住宅であれば1,200万円の控除のところ、長期優良住宅は1,300万円の控除となる。
④登録免許税
長期優良住宅の場合、登記に必要な登録免許税が一般住宅より優遇される。
所有権保存登記 所有権移転登記
一般住宅 0.15% 0.3%
長期優良住宅 0.1% 0.2%
⑤固定資産税
長期優良住宅の場合、固定資産税が1/2に軽減される期間が、一般住宅の3年に対し、
2年延長され5年間の軽減となります。
⑥長期優良住宅の所得税減税(投資型)
一般住宅の場合、所得税の減税を受けるには住宅ローンを利用することが条件ですが、
長期優良住宅の場合は利用しなくても所得税が控除される、いわゆる投資型減税の
利用が可能となる。
⑥親、祖父母からの住宅取得資金の贈与税控除額の拡大
一般住宅の場合は700万円ですが長期優良住宅の認定を受けた住宅の場合1,200万円が
基礎控除の対象になります。
これらが長期優良住宅の優遇措置ですが、これらを受けるには、基準をクリアし長期
優良住宅の申請をし、認定を受けなければなりません。
そのためには、申請に掛かる時間や費用、手間、だけではなく、建築費用の増額や、
点検費用などのランニングコストなどが掛かることを頭に入れておく必要があります。
これらの手間やコストを踏まえたとしても、長期優良住宅は資産価値も高く、メリット
の多い住宅であることは間違いありませんが場合によっては申請費用の方が高く付く
場合が有ります。
色々な条件を考慮して計算が必要ですので1度ご相談ください。