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2017.06.30
こんにちは、岡田です。
今日も蒸し暑い1日でしたね・・・
さて今日はリビング階段についてお話しをさせて頂きます。
リビング階段とは、文字通りリビングに取り付ける階段のことです。
従来の、玄関スペースから2階に伸びる階段とは異なり、家族の集うリビングを
通過することが一番の特徴です。
玄関から各部屋に至る廊下を最小限に留めることができ、その分リビングや他の
スペースを広く取ることもできます。
幼い頃は常にリビングでお母さんと過ごしていた子どもが、成長と共に一人で過ごす
時間が増え、親とは別の階で過ごす時間が増えたとしても、リビングに階段があること
によって、子どもがどこにいるのか把握できます。
また、子どもが帰宅し自室に行く際に、リビングを通ることで「おかえり」、
「ただいま」などのコミュニケーションをとることができます。
吹き抜けのリビングに設置することで、1階と2階の区分が緩やかになり、より家族の
一体感生まれます。
さて、リビング階段がどのような役割を果たすかをお話ししましたが、では実際に
設置するにはいくつかの条件をクリアしなければなりません。
快適なリビング階段を実現するためには、階段のために直線の場合では最低でも
約0.9坪(約2畳)を割けるリビングを作らなければなりません。
階段スペースだけで奥行き4メートルの約0.9坪が必要ですので、それにあわせて
リビングの広さや形、家具の配置を考えなければなりません。
理由は以下の通りです。
家を建てるためのルールである建築基準法に基づいて計算すると、1階から2階へ
まっすぐ上がる「直線階段」なら最低でも約1.8メートルの奥行きがあれば良いのです。
ですが、これは最低基準であって、かなりきつい傾斜で実用的とはいえません。
蹴上げと呼ばれる1段の高さは23センチ以下、踏み面と呼ばれる1段の奥行きは15センチ
以上、幅は75センチ以上なければなりません。
このルールにきっちりと沿っていたとしても、奥行きは約1.8メートル必要で、面積と
しては1.35平方メートル(約0.4坪)以上なければ階段は成立しないのです。
どんな世代でもゆったりと上り下りできる緩やかな階段を求めるのであれば、さらに
奥行きは必要です。例えば駅の階段のように誰もが使いやすい仕様にするなら約4
メートルの奥行きがなければなりません。
このことから考えると、実用的な直線リビング階段を作るためには約3平方メートル
(約0.9坪)を割かなければならなくなるのです。