スタッフブログ
2018.03.13
『注いだ水の表面張力を利用して、水そのものを
花器のテクスチャとして取り込んだクリスタル製の一輪挿しです。
満ちた水に草花の生命の躍動感が映し出され、
器と水と植物の一体感が空間に緊張感を与えます。』
こんにちは。
くさの工務店の岡田です。
卒業式シーズンで華やかに着飾ったご家族連れを見かけると、
こちらまでなんとなく心浮き立ちます。
今年、卒業を迎えられる皆様おめでとうございます!
みなさまには、どんな新しいスタートが待っているのでしょうか?
くさの工務店ではお家づくりのお話をする際、
お客様にリラックスしてご要望を出していただくために
店内に色々なしかけを用意しています。
2013年に発表された、水の表面張力を使ったクリスタル製のフラワーベース「SHALLOWS」。
福岡で家具とプロダクトのデザインをしている坂下和長(サカシタカズナガ)氏が主宰する「CRITIBA(クリチーバ)」のプロダクトです。
コミニュケーションツールとしての家具・プロダクト、大切に永く使い続けることのできるモノをデザインし続けています。
その素材の特性や、異素材との組み合わせから見えてくる新たな可能性を模索し、またプロセス(過程)を大切にすることでモノに「湿度」を与えることを目指しています。
φ150mm、H50mmの円柱の真ん中には直径20mm、深さ40mmの花を生ける穴があいています。また、円柱の上端から中心にかけてなだらかな浅瀬を作ることによって円柱の表面にも水が溜まり、“水と花器の境界”が融合し、あたかも水がクリスタルのテクスチャと化したかのように感じられます。
この花器は、水が張られ植物が生けられることによってはじめて完成し、空間に特別な価値を与えることができるのです。
特別な日の色とりどりのお花のブーケも、それは心躍るものですが、
たとえば庭の端で忘れ去られていたオリーブを一枝。
伸び放題になっていたアイビーの蔓を一垂らし。
地面に根を下ろす生命が手折られ、途切れたと思っていた命が、
人の手で生けられた瞬間から、形をもつ水の中で再び宿るのを感じられることでしょう。
くつろぎのある空間を実際に体感し、
ぜひお家づくりや生活イメージの参考にされてみてはいかがでしょうか。